【書評】新しい道徳。子供に道徳を教える前に知っておきたいこと
今回は北野武さんの新しい道徳をご紹介いたします。
本のあらすじ
新しい道徳は、北野武さんが考える道徳とは?について書いた本で幻冬舎から出版されました。
北野武さんが考える道徳ってなんだろうと興味があり、手に取った一冊です。
今年から小学校でも道徳が科目となって教えられることになりました。
良いこと、つまり道徳的な事をすると気持ち良くなるのはなぜか?
大人が決めつけた良いことを小学生に教えることに意味があるのだろうか?
北野武さんが道徳に対して突っ込みを入れる感じの語り口調で書かれた本です。
本を読んでの所感
道徳が役に立つのはむしろ不道徳な人だ!
上っ面だけのいい人間のふりが出来る!
道徳と良心は別物である!
まるで自分の心を見透かされたような気がしました。
久しぶりに本を読んですごいなと、頭が痺れた感じがしました。
子どもに教える前に大人の道徳観はどうなんだろうか、大人が心にもないことを言って教えても子どもには伝わらないのではないかと思いました。
最近のニュースを見ても大人がきちんと道徳に対して考える必要があるなと思うことは沢山あります。
そういう人たちに是非この本を読んでもらいたいなと心から思いました。
人の心をわしづかみにするようなフレーズがたくさん記載されています。
また、最後に道徳についてあれこれ語る奴を信用しちゃだめだ!と釘を刺しているところが大好きです。
自分はどう成長できたか
道徳を人任せにしてはいけない。
それは自分の人生を人任せにするようなものだ。
この一言がとても印象に残っています。
道徳は誰かに教えてもらうだけのものではなく、自分のアタマで考えるという作業をしなければただの洗脳になってしまいます。
この自分のアタマで考えて判断する力とは、やみくもに信用しない能力、大勢の意見に飲み込まれない能力のことで、今の時代にとても大切なスキルだと考えます。
この本を読んで、道徳について再度考えるきっかけになりました。
これからも人生の節目節目で道徳について考え、人生の密度を上げていきたいと思わせてくれる一冊です。