【書評】夢をかなえるゾウ。当たり前の事をして、自分を成長させよう
今回は水野敬也さんの夢をかなえるゾウについて記載します。
本のあらすじ
ある日主人公はハイステータスが集まるパーティーに参加し、自分の平凡さに失望する。そして、そんな失望した主人公の目の前に「ガネーシャ」と名乗るゾウの姿をしたインドの神様が現れる。
ガネーシャは主人公の「成功したい」という意欲を知り、それを実現させる為に成すべき課題を毎日与える。その課題は「靴を磨く」「トイレを掃除する」等の当たり前の事ばかりであったが、日々その課題をクリアする度に主人公は人生や社会について新たな気付きを発見する。
そして少しずつ成功する主人公にガネーシャが最後に与えた課題。
それは「やりたい事をやる」という事だった。
自分がやりたい事をやる時こそ、人間は最大限の力を発揮できるし、最大限の力を発揮しなければ人よりも大きな成功は得る事が出来ない。
当たり前のようでなかなか実行出来ない事は多く、それを出来るかどうかが人生の鍵だと気付かせてくれる人生教育の本となっています。
本を読んでの所感
この物語でガネーシャが主人公に与える「成功する為の課題」はどれも当たり前の事ですが、それでいてなかなか全てを実行出来ている人は少ないのではないかと思います。
課題の例としては
- 靴を磨く
- トイレを掃除する
- その日頑張れた自分を褒める
- 自分の評価を他人に聞く
等一つ一つは多くの人が当たり前にやっている事だと思います。
ですが一方で「面倒臭い」「時間がない」等と理由をつけて、これらのどれかはやらずにいるという人もまた多いと思います。 こういった実行する事は難しくない課題を通して、ガネーシャが教えてくれる人生観・仕事観がこの物語の教訓です。
特に繰り返し言及されているのは「周囲を喜ばせる」という事です。人間は周りの協力もあって初めて成功出来る。
これも、多くの人が分かっている当たり前の事だと思います。しかしその方法論を知らない人も多いかと思います。
ガネーシャは上記のような「当たり前の方法」を実践させて、どういった思考が周囲を喜ばせ、周囲に「協力したい」と思わせるのかを説いています。 当たり前の事を当たり前にやる事がいかに重要で、いかに難しいか。この本はそういった事を再度意識させてくれます。
自分はどう成長できたか
物語の中でガネーシャが主人公に与えた課題を、自分も少しずつ実行しようと思いました。それが自分を変えるきっかけになると考えた為です。
そしてその課題を実行する事を通じて、周りが助けてくれるのを期待するのではなく、周りに期待されて助けられるように自分を変える。それこそが人生をよりよくする秘訣であると学びました。
また、この本の中で特に印象深かったのは「何かを得る為には何かを捨てなければいけない」という言葉についてより深く考察し、「今までやっていた事を辞めて時間を作る事こそ、新しい事を始める方法だ」と述べているシーンです。
前者の言葉はよく聞きますが、今まではただの自己犠牲精神の話だと思っていました。ですがこの本を読んで、犠牲にするのは『日頃の行い』であり、手に入れるべきは『時間』であるという事に気付かされました。
私もこれまで仕事のスキルを伸ばす為に資格試験の勉強をしようとしたり、英語の学習をしようとした事がありましたが、長続きしませんでした。その理由を今までは精神面に求めていましたが、今思うと時間を作る努力をしなかったことが問題だったのだろうと思います。 今後また何か新しい事を始める時は、まず時間という自分が持つ大きな資産をどう活用するか考えて行動したいと思います。