【書評】超訳ニーチェの言葉。成長する人としない人の違いについて
白取春彦さんの超訳ニーチェの言葉をご紹介いたします。
本のあらすじ
超訳ニーチェの言葉はニーチェの名言に哲学者の白取春彦さんが明快な解説をそえた一冊です。
難解で抽象的な言葉で書かれたニーチェの哲学思想は日本人には理解しづらい部分があります。
哲学というと敷居が高いイメージがあるかもしれません。
しかし、考えることを考え抜いた人が最後にたどり着くところがこの哲学だと思います。
この本ではニーチェの言葉を、己について、知について、心についてなどの様々な単元に分類して紹介しています。
本を読んでの所感
この本を読んで、今まで自分がニーチェや哲学に対して抱いていたイメージが全部覆ったような感じでした。
例えば「自分の生きた意見を持つ」では、「生きた魚を手に入れるためには、自分で出かけて、上手く魚を釣り上げなければならない。これと同じで生きた意見を持つためには、自ら動いて自分の意見を掘り下げて言葉にしなければならない。」と書かれています。
哲学というと誰かの考え方や知識を学ぶイメージがありましたが、ニーチェは自分で考えるという生々しさこそが哲学であると言います。
そして、その考えたことを全部取っ払った心で物事の本質を見抜くこと、それこそが哲学することに他ならないと言うのです。
何も考えないことが哲学であるというニーチェの思想に今までにない感銘を受けました。
自分はどう成長できたか
この本は一ページ完結で書かれているので、気持ちの赴くままにページを開き色々なニーチェの言葉に出会うことが出来ます。
考えすぎずに頭でっかちにならないようにと思いながら読み続けました。
その中で学ぶ意志のある人は退屈を感じないという言葉が好きです。
学ぶ意志があるということは新たなことに気付くことであったりアンテナの感度をよくすることだと思います。
そして、他の人と同じように見聞していても、普通に見える事柄から教訓やヒントに気付くことが出来ると思います。
そうやって毎日何か発見があったり、なるほどと思うことに沢山出会える人生を送りたいと思いました。
無知の知と同じように、気付きの大切さに気付けたことは自分の中でも大きな成長です。