【書評】シンプルな問いで本質をつかむ思考法。5なぜの法則で問題点や本質を見つける
今回はウォーレン・バーガーさんのシンプルな問いで本質をつかむ思考法をご紹介いたします。
本のあらすじ
この本はウォーレン・バーカー著、ダイヤモンド社から出版された本です。自己啓発本に関しては、ダイヤモンド社は要チェックの出版局だと思います。
良書を沢山出版しているので何か気になる本があってダイヤモンド社の出版だったらトライしてみるべきだと私は思います。
物事や事象に対して正しい問いを自分から発することで、洗練された思考になり本質がより見えてきます。
子どもの時に「なんで?」「どうして?」と身の回りのことに対してなんでも質問していた頃。大人になっても好奇心を持って問い続けることが大切だとこの本には書かれています。
本を読んでの所感
この本にはシンプルな問いを発したところから何かの発明に至ったエピソードが、コラムとして掲載されています。
その本に書かれている思考法をまさに実践したそのエピソードがとても興味深いものでした。
マイクロ波発生装置の研究中に研究員のポケットに入っているチョコバーが溶けたことに対し彼は「なぜ僕のチョコバーは溶けたのか?」と質問を生み出しました。
そこから電磁波のエネルギーが調理に使えるのでは?と考え電子レンジの発明に至りました。
チョコが溶けた、そのことに対して「何で?」と質問することで別の思考への道が切り開かれます。
発明は技術によるものではなく、こういった質問やなぜ?から生まれるのだなと思いました。
日常の生活の中でも感覚を研ぎ澄まし、時に子どものような気持で質問することで思考の入り口が開けるということをこの本から教えてもらいました。
自分はどう成長できたか
この本を読んでまず実践したのがトヨタ自動車の「5なぜの法則」です。
事実に対して5個のなぜを繰り返すことで問題点、本質が見えてくるというものです。
自分の質問に対しても使えます。
「なぜ運動するの?」健康に良いからです。
「なぜ運動すると健康に良いの?」代謝が上がるからです。
と5回なぜ運動を繰り返すことで体に良いかということが自分の中でも明確に分かるようになります。
頭の中のイメージを言葉にすることも理解につながります。言葉にする時点で、自分で理解できていなければ言葉になりませんからね。
何か考え方の型、フォーマットみたいなものが頭の中にあるだけで、理解する時、説明する時の両方でとても楽になる気がしました。
大人になってもなぜ?と問う気持ち、好奇心を忘れないでいこうと思える一冊です。
【書評】成功する人はみんな《逆》に考える。新しい思考法で視野を広げる
今回は小川仁志の成功する人はみんな《逆》に考える 頭が良くなる「リバース思考」をご紹介いたします。
本のあらすじ
成功する人はみんな《逆》に考える 頭が良くなる「リバース思考」は哲学者である小川仁志さんによる思考法についての本です。
逆、裏、天の邪鬼など普通の人の考える方向とは逆に考える癖をつけましょう。
そうすることで聞き手に強い印象が残る、説得力のある説明が出来るということについて書かれた本です。
色々なリバース思考の例文が載っているのでとても理解しやすく、目から鱗の一冊です。
本を読んでの所感
この本を読んで、逆に考えるリバース思考をするだけで普通に言うよりもこんなに説得力があるのだということに気づかされました。
例えば、逆因果思考では「AならBだ」というところを「AならBではない」という思考をします。
急がば回れという諺はまさにこの思考法です。
普通なら急ぐなら近道だ!と言うところを急ぐなら近道ではない、遠回りだ!と反転させる事で、急ぐ時こそ慎重にならないといけないという更に深い意味を持たせることが出来ます。
自分が何か考える時に「逆に考えるとどうだろう?」と考えることで物事の新たな一面が見えてきてとても面白いなと思いました。
これからも頭の片隅にいつもリバース思考法を置いて使いたいと思いました。
自分はどう成長できたか
この本を読んで、まず自分でやってみようと思ったことは逆算です。
自分が今何をするべきかにフォーカスせずに、未来に自分がどうありたいかにフォーカスして考えてみました。
すると3年後の目標に対して自分が何を始めるべきかが明確になってきます。
いつもやるべきことを先送りする性格でしたが目標のデッドラインが決まっていることでズルズルと長い期間先延ばしにすることがなくなりました。
今日のことを今日できない人は、明日になっても出来ない!
未来から遡って考えようと思うようになりました。
ロジカルシンキングは一本筋道を立てて考える思考法です。一方で、このリバース思考は逆に考えることで物事を多角的にとらえることができ、思考の幅がとても広がる感じがしました。
【書評】伝え方が9割。伝え方を変えると物事がスムーズに進む
今回は佐々木圭一さんの伝え方が9割をご紹介いたします。
本のあらすじ
コピーライター初心者の著者が独自の勉強法により、ものの「伝え方」を学ぶに至った経緯と実践を含めたビジネス本です。
「伝え方」については、人間関係の中での経験を書いているものが多いですが、その中でもどのような「伝え方」をすれば相手からの承認を得られるかという項目は、読み買いがあり、すぐにでも即戦力になること間違いなしと言えます。
そのほかにも「ふせん」を使った方法など、こぼれ話のようなちょっとした工夫が盛り込まれている。
本を読んでの所感
人間関係で悩んでいたときに手に取った本です。
ビジネス書を読み始めたばかりの初心者であったため、あまり長くないものにしようと短めのページ数であろうと思い購入しました。
普段、自分自身本を読むのが遅いほうなので、読み終わるのに1週間くらいかかるだろうと考えていましたが、なんと2日間で読み終えてしまいました。
この本は、今まで本を読んでいて感じることができなかった「早く次が読みたい」という感情が芽生えました。
その理由として、本の内容が素晴らしかったということや、自分自身の悩みにマッチングしていたというところもあるります。
どちらにせよ、今までこんなにも早く本を読み終えたことはなかったのは確かです。
この本に出会ってから、他の本にも挑戦しようという気持ちがさらに高まったといえます。
自分はどう成長できたか
この本を読み終わって、早速ここに書かれたことを実行してみようという気持ちになり、今の自分にできることはないかと考えました。
まず最初に頭に浮かんだのは、何かしらの提案や意見を言うときには思っていることをそのまま言わないこと、必ず相手のメリットになることを織り交ぜることを意識するようにしました。
自分はどうしても、自分のいいたいことを相手に向けてしまうことが多かったが、相手に自分の意見を承認してもらうために、相手の立場に立って意見を述べるようにしました。
すぐ関係が改善したというところまではいかないものの、自分に対して相談を持ち掛けたり、話を聞いてくれるという場面が増えたように思います。
この本を読む前に比べて、自分なりの成果は出たのではないかと思います。
【書評】「超」文章法。脳と心を豊かにし、書く力を伸ばす
どうも、おつゆです。
今回は野口悠紀雄の「超」文章法をご紹介いたします。
本のあらすじ
「超」整理法や「超」勉強法など数々の「超」シリーズ著書で、普段の生活から仕事、趣味まで様々なシーンの役立つ情報を与えてくれる野口悠紀雄。
「超」文章法は、そんな野口悠紀雄の書く力を伸ばす著書です。
どの様に書けば理想的な文章に近づけるのか・・・。
ここでは文章の構成方法からターゲティング、構想の練り方、そして肉付けの方法まで多彩な方法が紹介されています。
理想的な文章には細々した「化粧付け」も必要だが、何よりも元となるメッセージこそ肝要であると断言しています。
文章を書くことも、言葉を話すことも表現の一種に過ぎない。
だからこそ、「自分は何を伝えたいのか」、「誰に伝えたいのか」、「伝えた後にどうなって欲しいのか」、そうしたメッセージ、つまり「意思」が必要と説く。
文字を書く事の多いビジネスマン必携の一冊です。
本を読んでの所感
私たちは普段から仕事をするにあたってたくさんの文章と向き合っています。
発注書、同意書、報告書、契約書、管理表、設計書、提案書、タイムシートなど数え上げればきりがありません。
そして文章と密接に関わるビジネスだからこそ、私たちは「書く力」を常に求められているのです。
巷では、よくこんな言葉が聞かれます。
優れた経営者に文章力に乏しい人はいない。
通常、文系と理系は区別されますが、利益を出して会社を存続させる事と、文章で言葉を表現する事は非常に近い関係にある事が分かります。
しかし、単に言葉をつらつらと書き連ねるだけが「文章力」とは言えません。
「超」文章法では、いかにして相手に自分のメッセージを伝えるのか、その奥深い技術を野口悠紀雄自信が伝授してくれます。
この書では、「何をどう伝えたいのか」というメッセージと、「誰に伝えたいのか」というターゲティングに多くのページが割かれています。なぜこんなに両者を重要視するのでしょうか。
それは、文章や言葉に関わらず、表現というのは「相手」が存在して始めて成り立つものだからだと思います。
何かを話したり、何かを書いたりする目的は相手に自分のメッセージを表現することです。
だからこそ主観的な表現だと相手には伝わりづらい。
この相手というものを意識する必要があるのです。
ビジネスでもまず自分たちが何をしたいのか、そして誰に対してどの様に我々のサービスや製品を使ってほしいのか、というメッセージとターゲティングが鍵を握ります。
もちろん日々の仕事の中でも見られます。
営業相手の商談、社内での調整、ミーティング、会議など人と接する場面ではどんな時も、相手を意識して何をどう伝えていくかが大切になるのです。
つまり「書く力」を伸ばすという事は、相手に対しての表現の仕方を知るという事に等しいのでしょう。
それは文章を書く事だけでなく、人と接する日常的な全ての事柄に通じていくのです。
自分はどう成長できたか
「超」文章法を読んで、仕事の場面で使う書類や表など文章と関わりのあるものの表現の仕方が変わりました。
自分が作成したものを読む人、その読み手の立場を考えるようになりました。
例えば、今までは、自分自信が納得する企画書を作り上司に報告をしていましたが、これがいかに自己満足だったかが分かったのです。
その後「上司は何を求めて企画書を私に任せたのか」と考えるようになると、自然と彼の周りの人間関係が浮かんできます。
この企画書を持っていく営業先、仕入れ先、更に報告をするための役員まで、この企画書一つで、上司と第三者、様々な関係が生み出されます。
まず企画書を読むその上司が最初の読み手ではあっても、実は最終の読み手は彼と対面する他の人なのです。
つまり、文章を作成する時は、この最終的な読み手まで意識して制作に取り掛からなければなりません。
文章の読み手を意識する事で、その人たちに対してどの様なメッセージを伝えればよいかが分かってきます。
これを意識する事で企画書の承認率がぐっと上昇しました。これには大変驚いたのを覚えています。
また、メッセージとターゲティングを意識する事、これが癖付いてくると、話し言葉やボディランゲージ、表情といった表現方法まで変化が現れます。
「書く力」を養う事は、それ以上に人間としての能力そのものの向上に役立つのだと知ったのです。