ビジネス本書評ブログ−人生は読書量で決まる

ビジネス本の書評をブログに書いています。全記事「本のあらすじ」「本を読んでの所感」「自分はどう成長できたか」の3部構成で記載しているのが特徴です。

【書評】スタンフォードの自分を変える教室。意志力を科学的に解き明かす

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今回はスタンフォードの自分を変える教室について記載します。

 

本のあらすじ

本書は米スタンフォード大学で「意志力の科学」という講座を行っている著者による、意志力・自己コントロール力を高める方法を科学的に説明した本です。

 

主に世界各地で行われている社会実験について紹介し、その実験結果を脳科学・神経科学的観点から説明する内容となっています。

 

例えば「2分後に5ドルの報酬を貰うか、翌日に10ドルの報酬を貰うか」を選ばせる実験では、被験者の多くが前者の少額だが早く貰える報酬を選んだそうです。

 

こういった実験結果について科学的に解説し、「誘惑に負けず自己コントロールをする為にはどうすればいいか」を解説した本です。

 

本を読んでの所感

本書で説明されている自己コントロール手法は、脳科学・神経科学に基づいたやり方であり、社会実験で実証されている方法である点で非常に説得力が強いと思います。

 

例えば、やるべき事をやれなかった時に多くの人は自己批判をすると思います。

しかし自己批判は自己コントロールには必ずしも有効ではなく、むしろ意志力がすり減り「もうどうにでもなれ」と更に悪い方向へと転がってしまうというデータもあるそうです。

 

ではどうすればいいのかというと、失敗した自己を受け入れた上で、冷静に失敗の原因を分析する事です。

 

「自分はダメな人間だ」という批判で終わらず、しっかり客観的に分析して次に自己コントロールが成功するよう対策を考える事こそ大事です。

 

他にも

  • 「意志力はトレーニングで鍛えられる」
  • 「脳が欲求を求めていても、実際身体は必要としていない」
  • 「意志力は周囲に感染する」

 

等、本書では目から鱗の論が並んでいます。

 

仕事上の自己コントロールからダイエット・禁煙の為の自己コントロールまで、目標達成に向けた意志力強化に取り組みたい方におすすめの本です。

 

自分はどう成長できたか

本書を読む事で、日々自分がどのような意思決定をしているのか、より注意深く考えるようになりました。

 

社会実験や科学的根拠の元に様々な自己コントロール術が紹介されていますが、多くの場合共通するのは「やりたい自分」と「やりたくない自分」の二人がいるという事です。

 

大事なのは、ただ単に自己の中で争うのではなく、頭の中の思考に支配されずに実際の行動選択をする事なのだと思います。

 

特に印象に残った言葉は「明日の自分は今日とは違う選択を出来ると思うな」という事です。

 

実際に私はこのような考えをよくしてしまうので、今日の選択が明日も明後日も続くと意識し、本当に自分の目標達成の為になる選択をする事は、とても大事だと感じました。

 

私が意志力について読もうと思った理由は、日々の仕事をより高いモチベーションで行う為です。今後は本書で紹介されている自己コントロール術が自分にも出来るかどうか積極的に試していきたいと思います。