【書評】2022年、「働き方」はこうなる。AIとロボットに仕事を奪われる危機感
今回は2022年、「働き方」はこうなるについて記載します。
本のあらすじ
AIとロボットの急速的進化と普及で、人々の仕事内容が急激に変化しています。現在人間が行っている仕事の大半は、将来AIとロボットに取って代わられてしまうことが容易に予想されます。
そのため、人々の仕事量も急激に少なくなり、企業が今の社員に終身雇用を保証できるか、企業そのものが今後存続できるかという問題に立たされています。雇われている社員の側も、会社に頼るのではなく、自分自身で稼ぎ生きていく術を身に着けなくてはいけません。
そのような危機がある現代で、
- 日本人の仕事がどのように変化していくか
- それに対して政府はどのように考え、対策を講じようとしているか
- 「働き方改革」で日本人の生活はどのように変化していくか
6章に渡り書かれています。
本を読んでの所感
日本から「終身雇用」という考え方がなくなるかもしれません。
日本人のこれまでの働き方が、政府の「働き方改革」で劇的に変化するかもしれません。
AI、ロボットの急速的波及で、人間は人間にしかできない仕事を模索していく必要があります。
2022年からAI、ロボットがどのような形で人間の仕事に入り込んでいくのか。2035年に仕事はどうなっていくのか。そして、すでに日本ではそれを見据えた有識者会議をしているといいます。
この本で書かれていることは、決して妄想ではなく現実に起こりえることだと思い、読み進めながら強い共感と危機感を覚えました。
「働き方改革」でワークライフバランスの見直しは、急速且つ確実にすすんでいくであろうし、AI、ロボットの技術の進化も急激に進み、仕事のやり方も替わっていくという筆者の予測はまさにその通りです。
外国人の受け入れも行い、我々日本人がするべき仕事、できる仕事が本当に選別されていく時代になるのだと思います。日本人の生き方が変わっていくことに期待感を覚える一方で、個人個人でしっかりと考えて生きていく力を身につけていかなくてはならないという筆者の警鐘を肝に銘じたいと思います。
自分はどう成長できたか
現在の会社に勤めて14年間と半年が経過しました。
現職では勤続7年ごと表彰式があるため、先日会社の勤続表彰式に出席した。そこには、7年勤続の社員から、14、21、28、35年勤続の社員が一同に集まっていました。
最近、自分の仕事(専門商社という業種)、業界(石油化学のプラント業界)に右肩上がりの成長が見込めるかというとそうでもなく、正直毎日悶々としながら仕事をしていました。
成長が見込まれない業界でも、業務は依然として残業が多いです。
一方で、他業界では人手不足が叫ばれており、政府は「一億層活躍社会」や「働き方改革」と銘打ってAI、ロボットと共存しながら日本人の生活をどのように変えていこうかと考えています。
そういう状況で悩んでいたなか、表彰式に出席し、28年、35年勤続表彰の社員の方々を見ていたとき、自分があと14、21年この会社、この業界にいるのかと想像したときに目の前が真っ暗になってしまいました。この本は会社に頼ってはいけない、自分で生きていく力、技術を身につけ、会社の存続に左右されない生き方を真剣に考える必要があるということを学ばせてくれた一冊でした。