ビジネス本書評ブログ−人生は読書量で決まる

ビジネス本の書評をブログに書いています。全記事「本のあらすじ」「本を読んでの所感」「自分はどう成長できたか」の3部構成で記載しているのが特徴です。

【書評】稲盛和夫経営講演選集 リーダーのあるべき姿。飲み会で部下を知る

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今回は稲盛和夫さんのリーダーのあるべき姿について記載します。

 

 

本のあらすじ

京セラを立ち上げ、日本を代表する企業に育て上げ、その後KDDIを立ち上げ通信業界に革命を起こし、さらにはJALの再生のために老骨に鞭を打ち見事復活させた、稲盛和夫の講演録です。

 

企業をはじめとするあらゆるシーンでリーダーとして成功に導くためのノウハウが詰まった一冊となっています。

自分自身の成長のために行うべきこと、気持ちの持ち方、部下との関係など、まだ若く血気盛んな時代から、日本一の経営者となって以降までの筆者の考え方があますところなく記載されています。

 

固いビジネス書と違い、講演録であることから話し言葉で書かれており、ビジネス書初心者にも読みやすい作りになっています。

これからリーダーになろうとしている方、すでにリーダーとして活動している方にお勧めできる一冊です。

 

本を読んでの所感

戦後の貧しい時代から、バブル期、さらにバブルの崩壊後まで、常に第一線で戦ってきた稲盛和夫の考え方がよくわかる一冊でした。

 

特に講演録の体を取っているため、筆者の言いたいことがストレートに理解できたと思います。 現代社会では優しいリーダー、物分かりのいいリーダーが持て囃されることが多いですが、稲盛和夫をはじめとする戦後のリーダーの力強さこそがこの国を支えてきたのだと理解できました

 

部下に厳しく、それ以上に自分に厳しい筆者の生き方は理想であると同時に大変難しく、それを実行してきた筆者に対して尊敬の念を抱くとともに、いつか自分もそうありたいと強く心に感じました。

 

ただし、先に書いた通り、今の時代は物分かりのいいリーダーが持て囃される時代です。

実際に現在の職場で活かすためには参考にしつつも今の社会にあった形で実行すべきだと考えます。

 

一つ間違えるとパワハラとの批判やブラック企業とのレッテルが貼られる可能性もあるので注意が必要です。

ビジネス書全般に言えることでもあるが、書いている内容をそのまま実践するのではなく、そこに書いてある理念をしっかりと理解して、それを自分なりに活かすことが大事だと感じました。

 

 

 

自分はどう成長できたか

それまで部下からの評価を気にしすぎて抑えすぎていた自分に気づき、言うべきことは言う、やらせるべきことはやらせると言う姿勢を意識することで、逆に部下に信用されるようになったと感じることが増えてきました。

 

特に参考になったのは、部下とのアフターファイブの過ごし方です。

それまでは飲み会などは否定的な考え方がありましたが、稲盛和夫の経験を参考に、膝を詰めて対話をすることを心がけた結果、それまで知ることのできなかった部下の悩み、希望、夢などをしることができ、仕事の上での指導やスケジュール管理に役立てることができました

 

また、なにかのプロジェクトなどを手掛ける際にも目標の設定とそれに向かってメンバーが一体になることの重要性が説かれており、そのための方法論も参考になりました。

 

自分たちや自分たちの会社がトップを取るためには、私生活がある程度犠牲になることを改めて理解しましたが、重要なのは自分がもっとも犠牲を払い、先頭に立つことがだいじであり、それを実践するように心がけるとともに、飲み会などで理解した部下の考え方、私生活が最大限に守られるように調整することができるようになったと思います、

その結果、これまで以上に仕事の成果があがってきており、やはり稲盛和夫は現代ナンバーワンの経営者だと実感した。