【書評】「上京物語」僕の人生を変えた、父の五つの教え。
今回は上京物語について記載します。
本のあらすじ
高校を卒業し、東京の大学に進学することが決まった裕輔。裕輔は上京する新幹線に乗る前に 父親から、本をもらう。その本は裕輔に伝えたいメッセージを父親なりにまとめて、ひとつの物語に したものだった。
その父親が書いた本の主人公の名は祐介。 裕輔は自分のことを連想しながら、祐介の物語を読む。そこには会社員として向上心を持ちながらも、 自分の理想を達成できない物語が描かれていた。
裕輔は読み終わってから、「父親は何を伝えたかったんだろう?」疑問に思う。
そして、父親からの手紙を見つけ、読み始める。 そこには祐介の物語を通して、お父さんが裕輔に伝えたかった5つの教えが書かれていた。 そして、その手紙の教えを胸に裕輔は大学生活を意味あるものにしようと決意する。
本を読んでの所感
この本は他の本と違い、構成が面白いです。
前半はお父さんが書いた本が文章として載っており、 その後、お父さんからの教えが書かれた手紙で文章として構成されています。 前半の祐介の物語の話もお父さんの独特の世界観が表現されており、新鮮な印象がありました。
裕輔と同様、違和感がありながらも、ハッピーエンドで終わらない物語にどこか自分を重ねながら読みました。
そこから後半のお父さんの5つの教えと3つの価値観の持ち方につながっていくのですが、 5つの教えは、一般的に思われている常識を破ることでした。
その常識は
- 幸せは人との比較で決まる
- 今ある安定が将来まで続く
- 成功とはお金持ちになることだ
- お金を稼げることの中からやりたいことを選ぶ
- 失敗しないように生きる
の5つと①時間を投資する②頭を鍛える③心を鍛える(前向きに生きる)の3つの価値観を持つ方法です。
これらの言葉は前半の祐介の物語になぞられて語られていくので、呼んでいる人にもすーっと言葉が入ってくるようになっています。 また、不器用な父親がメッセージとして伝えたかったことを本と手紙にして伝える手法は、 どこか感情移入しやすい構成になっており、読んでいる自分も当事者として、教えを受ける気持ちに自然となることができました。
自分はどう成長できたか
自分はこの本を読んでから、行動を変えることができました。
5つの教えの1つ目「幸せは人との比較で決まる」これを聞き、 幸せは人と比較するものではなく、自分のなかで見つけるものだと知ることができ、 日常生活で人と比較することをしなくなりました。
そして2つ目の教え「今ある安定が将来まで続く」からは、自分が勝手に安定だと思っているものも、それは周りが根拠も無く安定だと思っているだけであり、その固定観念が自分に影響されているのだと知ることができました。
そこから、リスクを負うことが自分の人生の理想を叶えるためには必要で、安定だと思って何もしないことが一番のリスクだと考えることができるようになりました。
また、価値観を持つ3つの方法の1つ目「時間を投資する」では、 人がみな持っている財産「お金」ではなく、「時間」という言葉に 自分が投資できるものは時間であり、その時間を使って人生を豊かにできることを知ることができました。
これら5つの教えと3つの価値観を知ることで、自分の考え方が変わり、 考え方が変わると、行動が変わり、 本を読む前は会社員として仕事をしていたのですが、今は個人事業主としても仕事にチャレンジするようになりました。