ビジネス本書評ブログ−人生は読書量で決まる

ビジネス本の書評をブログに書いています。全記事「本のあらすじ」「本を読んでの所感」「自分はどう成長できたか」の3部構成で記載しているのが特徴です。

【書評】仕事は楽しいかね?変化を続ける事が成功の秘訣

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今回は仕事は楽しいかね?について記載します。

 

 

 

本のあらすじ

仕事でシカゴに来ていた主人公は、大雪によって帰りの飛行機が飛ばなくなり空港で一晩を過ごす事になりました。

 

苛立っていた主人公は、空港の中で見ず知らずの子供達の相手をしてあげている老人を見つけました。子供の騒がしさに更に苛立った主人公ですが、老人はあろうことかその苛立つ主人公に話しかけ、ビジネスの話を始めました。

 

主人公に対して「仕事は楽しいかね?」と問いかけました。ただの老人だと思っていた主人公はその質問を適当に流して済まそうとしましたが、実はその老人は大富豪でもある実業家マックス・エルモアであると知り、自らのこれまでのビジネス経験を語り、成功の秘訣を教えて貰う事となりました

 

老人はリーバイス創業者やコカ・コーラ創業者の実話を交えながら「成功の秘訣」について語っていき、最初は半信半疑であった主人公もやがて老人の言葉や考えに胸を打たれていくのでした。

 

本を読んでの所感

この本はいわゆる自己啓発本の一種です。

 

自己啓発本にも様々な種類がありますが、「仕事は楽しいかね?」は物語と会話が主体となっており読み進めやすい内容であると思います。

また自己啓発本の中には極端に起業家精神を煽るものや金儲け第一主義的な内容のものも多いですが、この本はより大きな仕事観について語るものです。

そのため起業は考えていない一般サラリーマンにとっても心に入ってくる言葉が多くあります。

 

本の中で繰り返し語られているのが「試す事」と「変化する事」です。

リーバイスの創業者は、他のビジネスをしている中でたまたま手元に布切れが余っていたので、それを使ってジーンズを作りました。

コカ・コーラは、従業員が試しに作った頭痛薬から出来上がりました…。

 

そのような例を挙げて、成功者の中には「目標を設定してその通りに成し遂げた」人たちよりも「偶然から成功が生まれた」人たちの方が圧倒的に多いと説明します。

 

そしてその偶然を手に入れる為に、

  • 日々自分の仕事を見直し、新しいやり方を試してみる事が大事であるという事
  • 新しい事をどんどんと行う為に毎日「昨日とは違う自分」になる事

の二つの重要性を本書は説いています。

 

この「目標設定よりも偶然が大事」という考え方は最初は受け入れがたいかもしれません。

しかし数々の具体例を挙げて説明をする事で説得力が増す内容となっていますし、「試す事」「変わる事」というのは一般のサラリーマンでも日々取り組むことが出来る課題です。

そういった意味で、「起業して自分のビジネスを持とう!」「不労所得を得て自由に暮らそう!」と大きな事ばかり説く自己啓発本よりも遥かに有益な内容であると思います。

 

 

 

自分はどう成長できたか

この本を読んでいる中で、いかに現在の自分がマンネリに陥っているかを自覚しました。

 

私はサラリーマンであり、日々の仕事の中で「いつまでにこの仕事をやる」「今月はこの数字を達成する」等の目標を立てて行動しており、それが仕事において最も大事な事だと思っていました。

 

ですがこの本では「みんなと同じ目標を立てていてもみんなと同じにしかならない」という当たり前の事を改めて教えてくれます。

そして、みんなと同じだからこそ将来への不安も抱いてしまうのだと気付かされます。

 

そういったマンネリを打破する為に必要なのが、様々な事を試し、自分が変わり続ける事なのだろうと思います。

 

特にサラリーマンとして様々な事を試す為の方法として、本書では「日々の仕事内容と問題点を書き出してみる」事を提案しています。この方法はとても参考になるもので、自分や周囲の抱えている不満がどの仕事が原因となっているのか・さらにその仕事がうまくいっていない原因は何かと考え直すきっかけになるやり方だと思います。

そして「現在の業務への改善策」という形であれば、新しいやり方を試す事への躊躇は小さくなります。そういった新しい事を提案する事で周囲からは「変化を求める人間だ」と評価もされます。

 

このように、この本で提唱されているスキームは、サラリーマンとしての日々の地道な業務にも活かす事が出来るものであると感じました。 私は起業はあまり考えておらず、億万長者になるという大きな夢があるわけでもありません。どちらかというと、サラリーマンとして生きていくのが自分に合っていると思っています。 おそらく同じような考えの人も多いと思いますし、そういった方にはかなりお勧め出来る本であると思います。