ビジネス本書評ブログ−人生は読書量で決まる

ビジネス本の書評をブログに書いています。全記事「本のあらすじ」「本を読んでの所感」「自分はどう成長できたか」の3部構成で記載しているのが特徴です。

【書評】餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?ビジネスの基本である会計について気軽に学ぼう

f:id:otsuyu25:20171113223156p:image

 

今回は餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか? について記載します。

 

 

本のあらすじ

主人公の女性は、病気になった父親の跡を継ぐ形で、ある日突然「会社経営者」になってしまいます。

 

しかし、父から受け継いだこのアパレル会社は、実は長年赤字経営を続けており、社長が主人公になったタイミングでその危機的状態が明らかになります。

 

これまで会社に投資をしてくれていた銀行からも経営状態の悪化を指摘され、また社内的にも営業部長や経理部長と対立してしまい、経営上のアドバイスを貰える相手がいない状況となってしった主人公。

経営経験もなく困り果てた彼女は、近所に住んでいて付き合いが少しあった会計士に、会社の経営について相談をします。

 

会計士はこの相談を受諾し、様々なアドバイスを受けながら会社の経営=会計について学び、会社の経営改善に向けて奔走します。

 

本を読んでの所感

本書は会計について基本的な考え方を学ぶ為に作られた本であり、会計初心者にはとても読みやすく為になる本です。

 

会計というのは専門性の高い知識ですが、一方で会社が儲かる仕組みを知る事はビジネスマンに不可欠だと思います。

いわばビジネスマンの基礎と言ってもいいでしょう。

 

その為、会計関連本は数多く出版され、ベストセラーとなっている本もいくつかあります。

 

 

 

本書はそういった会計関連本の中でも、特に初心者向けに基本的な考え方から丁寧に説明がなされており、「会計入門書」として最適な内容となっています。

また、本書はストーリー形式になっている点でも他の会計関連書と異なります。

 

多くの会計関連書は、専門用語の説明や会計理論について細かく説明をする内容になっていますが、一方でそういった本は読んでいて「面白い」と感じるものではなく、読んでいる途中で投げ出してしまう方も多いのではないかと思います。

 

そういった本と比べると、本書は主人公と会計士の会話形式で構成されており、「経営難の会社を主人公が救う!」という分かりやすいストーリーに沿って話が進むので、途中で飽きにくい本だと思います。

 

「会計ってなんだか難しそうだし、とっつきにくいな」と思っている方でも気軽に読み進められるという点で、非常にオススメ出来る本だと思います。

 

自分はどう成長できたか

会計が利益を出す仕組みについて、改めて振り返る事が出来たのでとても勉強になりました。

 

私は現在会社の経理部門で働いているので、ある程度の会計知識はあるつもりです。

実際、本書の内容の多くは既に知っている事でした。

 

しかし、今までなんとなくしか理解していなかった部分について、本書で改めて平易な内容の説明を読んだおかげで、知識がより頭に定着したと感じます。

 

例えば本書タイトルにもなっている、餃子屋と高級フレンチの経営の違いです。

 

著者はこの2ジャンルの飲食店について固定費率に着目し、高級フレンチは売上が増えれば利益も大きく伸びるが、売上が減れば利益も大きく減る。

一方餃子屋はその利益変動幅が低い。という事を説明しています。

 

 

 

この経営システムの違いについて、経営者以外は普段あまり意識していないと思いますが、自分の会社がどういったタイプなのか知る事で

  • 固定費を減らす為に努力すべきか
  • 売上をとにかく伸ばすべきか

といった判断が出来るようになると思います。

 

そういった点で、非経営者のサラリーマンにとっても勉強になる本だと思います。

 

ただ、一方で本書は会計の基本的考え方の説明だけの内容なので、実務上の処理スキルや会計基準について細かく知りたい方には不向きとも言えます。

 

会計関連職に従事している人というよりも、普段会計に関わらない職種の人や、将来独立を目指す人が手軽に会計を学ぶ為の本だと思います。

 

 

【書評】スタンフォードの自分を変える教室。意志力を科学的に解き明かす

f:id:otsuyu25:20171111215734p:image

 

今回はスタンフォードの自分を変える教室について記載します。

 

本のあらすじ

本書は米スタンフォード大学で「意志力の科学」という講座を行っている著者による、意志力・自己コントロール力を高める方法を科学的に説明した本です。

 

主に世界各地で行われている社会実験について紹介し、その実験結果を脳科学・神経科学的観点から説明する内容となっています。

 

例えば「2分後に5ドルの報酬を貰うか、翌日に10ドルの報酬を貰うか」を選ばせる実験では、被験者の多くが前者の少額だが早く貰える報酬を選んだそうです。

 

こういった実験結果について科学的に解説し、「誘惑に負けず自己コントロールをする為にはどうすればいいか」を解説した本です。

 

本を読んでの所感

本書で説明されている自己コントロール手法は、脳科学・神経科学に基づいたやり方であり、社会実験で実証されている方法である点で非常に説得力が強いと思います。

 

例えば、やるべき事をやれなかった時に多くの人は自己批判をすると思います。

しかし自己批判は自己コントロールには必ずしも有効ではなく、むしろ意志力がすり減り「もうどうにでもなれ」と更に悪い方向へと転がってしまうというデータもあるそうです。

 

ではどうすればいいのかというと、失敗した自己を受け入れた上で、冷静に失敗の原因を分析する事です。

 

「自分はダメな人間だ」という批判で終わらず、しっかり客観的に分析して次に自己コントロールが成功するよう対策を考える事こそ大事です。

 

他にも

  • 「意志力はトレーニングで鍛えられる」
  • 「脳が欲求を求めていても、実際身体は必要としていない」
  • 「意志力は周囲に感染する」

 

等、本書では目から鱗の論が並んでいます。

 

仕事上の自己コントロールからダイエット・禁煙の為の自己コントロールまで、目標達成に向けた意志力強化に取り組みたい方におすすめの本です。

 

自分はどう成長できたか

本書を読む事で、日々自分がどのような意思決定をしているのか、より注意深く考えるようになりました。

 

社会実験や科学的根拠の元に様々な自己コントロール術が紹介されていますが、多くの場合共通するのは「やりたい自分」と「やりたくない自分」の二人がいるという事です。

 

大事なのは、ただ単に自己の中で争うのではなく、頭の中の思考に支配されずに実際の行動選択をする事なのだと思います。

 

特に印象に残った言葉は「明日の自分は今日とは違う選択を出来ると思うな」という事です。

 

実際に私はこのような考えをよくしてしまうので、今日の選択が明日も明後日も続くと意識し、本当に自分の目標達成の為になる選択をする事は、とても大事だと感じました。

 

私が意志力について読もうと思った理由は、日々の仕事をより高いモチベーションで行う為です。今後は本書で紹介されている自己コントロール術が自分にも出来るかどうか積極的に試していきたいと思います。

 

 

【書評】雑談力が上がる話し方。雑談力を高めて、人間関係を円滑にしよう

f:id:otsuyu25:20171028000257p:image

 

今回は雑談力を上げる話し方について記載します。

 

 

本のあらすじ

本書はTVのバラエティ番組にも出演している明治大学教授・斎藤孝先生の著書です。

 

内容としては人間関係・コミュニケーションに関するハウツー本であり、タイトルの通り特に「雑談」にフォーカスを当てて人付き合いを指南しています。

書内では雑談について「普段何気なく行う、特に意味のないような世間話」と定義しており、結論を求めたり特定の話題を掘り下げる議論とは別の、ある種無駄にも思えるコミュニケーションを指しています。

 

雑談をする際の基本的な考え方・姿勢から始まり、会話に困った時の解決策まで幅広く雑談に関して書かれている本書。

 

「会社で報連相は出来るけど雑談は苦手…」

「同世代とは話せるけど年配の方と接するのは苦手だなぁ」

 

と考えている方にとって、その解決法を教えてくれる良書です。

 

本を読んでの所感

本書はコミュニケーションの中でも特に「雑談」に話題を絞って書かれています。

ではなぜ雑談を重要視するのでしょうか?

 

仕事帰りにたまたま一緒の時間になった上司・同僚と駅まで並んで歩く時の世間話。休日に友人・恋人と食事に行った時の日常のお話。

そういったものが雑談であり、言ってしまえば特に意味のない普段の会話であり、ジャンルも話の筋も決まっていないコミュニケーションです。 ですが雑談には会議での議論や仕事上の報告とは違った意味があります。それは「空気作り」です。

 

 

 

雑談が上手な人は職場を明るく風通しの良い雰囲気に出来ますし、周囲の人から「あの人には色々話しやすいし、仕事上の相談もしやすい」と思って貰えます。そういう自分の周囲の空気を作る為に重要なのが雑談であり、人間力を高める為には欠かせないスキルでもあります。 これは単なる友人関係だけでなく、仕事上の上司・部下との関係を深める為にも必要なスキルです。

 

一方で学校で雑談について学ぶ授業などほとんどありませんし、ビジネス書でも雑談にフォーカスを当てた本はそこまで多くありません。 本書では著者がバラエティ番組にも出演している経験を活かし、TOKIOの国分さんやビートたけしさん等の有名タレントの楽屋での雑談の様子も交えて、雑談スキル向上に役立つ考え方や技が書かれています。

図解で説明している個所もあり大変分かりやすい内容であり、学生から社会人まで幅広くの人にオススメ出来る本です。

  

自分はどう成長できたか

私がこの本を読んだ理由は、恥ずかしながら自分が雑談下手であるという意識があったからです。

仲の良い友人や世代の近い同僚とは比較的遠慮なく会話が出来るのですが、ある程度年の離れた上司や付き合いの浅い相手との雑談が苦手であり、しばしば会話が詰まり気まずい空気になってしまう事があります。 そういった自分の弱点を解決する為に本書を読みましたが、この本を読んだことで雑談に対する意識が大きく変わったと思います

 

本書で特に印象深かったのは「雑談に結論を求めてはいけない」「話の筋がずれていくのを気にしてはいけない」という事を繰り返し説明されていた点です。

振り返ってみて、たしかに今まで雑談の中で「結局は〇〇なんじゃないかな」と正論を述べて話を終わらせてしまう事がよくあると思います。しかし雑談は議論ではなく、その場や人間関係の空気作りの為にあるものであり、結論は重要ではないしどんどん話題を変えてもいいのだという事に気付かされてくれました

 

また、雑談が苦手な人について「自意識が高すぎて、自分の発言が周囲にどう思われるか気にしすぎる」と指摘されている点は図星でした。 私は頭に思いついたことを「これ言ったら相手どう思うかな」と考えて発言を躊躇してしまう事がよくあります。しかし雑談は真面目な会議ではないし、相手を傷つけるような物言いにさえ気を付ければ、過度に神経質になる必要はないのだと考え直させてくれました。

 

雑談力を上げる事は、プライベートの人間関係を広げる事だけでなく、職場での人間関係を円滑にして信頼を得る為にも有用だと思います。本当に雑談力を高めるにはやはり普段から意識的に雑談を行い、時間をかけて徐々に慣れて話術を高めるしかないと思いますが、そのきっかけになる非常に参考になる本であったと思います

 

 

【書評】夢をかなえるゾウ2 ガネーシャと貧乏神。お金を引き寄せる人間になるための本

f:id:otsuyu25:20171023211235p:image

 

今回は夢をかなえるゾウ2 ガーネシャト貧乏神について記載します。

 

 

本のあらすじ

売れないお笑い芸人である主人公は、年下の後輩芸人からバカにされてしまう毎日。そんな時、唯一自分の芸で笑ってくれたおじさんに出会います。

 

なんとその人は、インドの神様であるガネーシャでした。

ガネーシャとその友達であるさまざまな神様からヒントをもらい、主人公は次第に成長していきます。自分を成長させるために、自分には何が足りなかったのか理解していく中で、貧乏の原因でもあった主人公に取り憑いている貧乏神の幸子さんとの関係も、次第に変化していきます。

 

本を読んでの所感

この本は、夢をかなえるゾウの代2冊目となる本ですが、今回もガネーシャから自分を成長させるために本当に行わなければならないことを、気づかされました。

 

自分を成長させるために、今回はお金も絡んだ内容になっていましたが、逆にそれがより身にしみる内容だったと思います。

ガネーシャのおもしろい関西弁や、ガネーシャの友達である釈迦、そして貧乏神である幸子さんなど、濃いキャラクターがたくさん出てきます。

 

話のテンポも良く、一気に読んでしまいました。

主人公と、実は美人な貧乏神の神様の恋愛模様も描かれており、楽しむことができました。ガネーシャが教えてくれるものは、決して難しいものではないため、誰でもすぐに実践できるものだと思います。

 

 

 

自分はどう成長できたか

この本を読んでみて、自分を成長させるまたは成功するためのチャンスを掴むには、受け身でいてはいけないということを学ぶことが出来ました。

 

どうしても、今の自分の状況を周りの環境のせいにしてしまうのですが、今の現状は自分が自分で選んだ結果としてのもので、決して周りが作り上げたものではありません。

成功したいのなら、いつまでも受け身で待っているのではなく、自分から行動することが大事なんだと思いました。

 

また、自分がどう変わっていくかということも大事ですが、自分が成長するためには周りの人との関係も、重要な点になってきます。周りの人から応援される、そんな人になりたいと感じることができました。自分から積極的に行動できる人間になりたいと思います。

 

 

【書評】嫌われる勇気。人間関係を見直し、より生きやすくなる方法を学ぶ本。

f:id:otsuyu25:20171021220135p:image

 

今回は嫌われる勇気について記載します。

 

 

本のあらすじ

自分に自信がなく悩みが多くある若者が、哲学者と互いに面と向かって対話しながら人間関係にとらわれずに人生を過ごしていく方法をアドラー心理学から学んでいきます。

 

普段人が当たり前に思っていること、人に良く思われたいや嫌われたくないなどの、人間の根本にある思いを哲学者はことごとく否定していき、それに対して異議を唱えながらも、若者はしだいに自分の悩みのタネの元となっている、人間関係のありかたを見直して人生を見つめ直していきます。

 

本を読んでの所感

この本の一番の目的となるアドラー心理学を、哲学者と若者との対話を通して学ぶことができるので、より分かりやすく学ぶことができたと思います。

 

すべての悩みは人間関係にある」というように、現代社会に生きている人の悩みはもとをたどれば、人間関係に行きつきます。ただ、人間関係を複雑に考えすぎて悩みが生まれるというパターンもかなり多いです。

 

悩みを生み出さない、悩まない、他人と比較して自分を見ないなどと、今を生きる人すべてに必要になってくる考え方をこの本は教えてくれます。

人は人、自分は自分。より良く生きていくために、周りの目を気にせずに自分らしく生きていこうと、考えさせられる本です。うまくいかない時に、頭をリセットさせられると思います。

 

 

 

自分はどう成長できたか

この本を読んで、自分は周りの目を気にしすぎていることに気がつきました。

人からこう見られたい、嫌われたくない、周りから認められたいと、自分のための人生ではなく他人のための人生を生きていたように思います。

 

この本の主題となっている「嫌われる勇気」は、自分が今一番持っていないものです。

人から嫌われたくないと思っていても、全員から好かれることはほぼないことであり、嫌われても自分にマイナスに響くことはほぼないということを学ぶことが出来ました。

 

また、今を生きているつもりでも、過去や未来に縛られている自分にも、気がつきました。過去に起こってしまったことや、まだ起きてもない未来のことを考えても、自分の首を絞めてしまうだけです。もっと「今」を見て生きていこうと思います。

 

 

【書評】夢をかなえるゾウ。成功出来る人間になる為の方法を学ぶ本。

f:id:otsuyu25:20171021215231p:image

 

今回は夢をかなえるゾウについて記載します。 

 

 

本のあらすじ

普通の会社で働いている冴えない自分を変えたいと思っている主人公が、インドの神様であるガネーシャからの課題をこなしていき、自分を変えていく物語です。

 

ガネーシャはインドの神様でありながら、なぜか関西弁で話すユーモアたっぷりの象の神様。そんなガネーシャは、自分の教えで今までにニュートンやピカソ、エジソンなど現代人なら誰もが知っている有名人を育ててきました。

主人公はガネーシャを通して、本当に自分を変えていくために大切なものを学んでいくことになります。

 

本を読んでの所感

この本を読んでみて、ガネーシャの関西弁という独特の語り口調から、普通の自己啓発のように気難しい印象ではなく、楽しくそして面白く学ぶことができたと思います。

 

ガネーシャの教えは決して特別なものではなく、普通のことです。靴を磨く、トイレ掃除をするなどの当たり前のことから、会った人を笑わせるやタダでもらうなどの面白い教えがたくさんあります。

しかし、自分を成長させるためにはかなり効果的で、かつなかなか気づけない教えばかりでした。どんな当たり前のことでも、それに気づけて、また当たり前に実行する人はほんの一握りで、成功している人はそのほんの一握りの中にいるということを、この本を読めば気づけると思います。ガネーシャのユーモアセンスも、かなりのポイントです。

 

 

 

自分はどう成長できたか

この夢をかなえるゾウを読んでみて、自分を変えるために、出来ることからやってみようと思えました。

特に、ガネーシャの「少しでも可能性のあるものは、なんでも実行してみる」という言葉が心に響き、今までやってみてもどうせ意味がないなどと何かに理由をつけていましたが、それではダメだと気付かされました。

 

また、明日の準備をしたり人の長所を盗んでみたり、すぐにでも実行出来るものは取り組むようにしています。取り組んでいくうちに、案外自分は身の回りのことや当たり前のことに、全然取り組めていないことに気がつきました。

当たり前のことを当たり前にやる。その先に成長や成功が待っている。そんな根本的なことから、学ぶことができました。

 

 

【書評】2022年、「働き方」はこうなる。AIとロボットに仕事を奪われる危機感

f:id:otsuyu25:20171021154510p:image

 

今回は2022年、「働き方」はこうなるについて記載します。

 

 

本のあらすじ

AIとロボットの急速的進化と普及で、人々の仕事内容が急激に変化しています。現在人間が行っている仕事の大半は、将来AIとロボットに取って代わられてしまうことが容易に予想されます。

 

そのため、人々の仕事量も急激に少なくなり、企業が今の社員に終身雇用を保証できるか、企業そのものが今後存続できるかという問題に立たされています。雇われている社員の側も、会社に頼るのではなく、自分自身で稼ぎ生きていく術を身に着けなくてはいけません

 

そのような危機がある現代で、

  • 日本人の仕事がどのように変化していくか
  • それに対して政府はどのように考え、対策を講じようとしているか
  • 「働き方改革」で日本人の生活はどのように変化していくか

6章に渡り書かれています。

 

本を読んでの所感

日本から「終身雇用」という考え方がなくなるかもしれません。

日本人のこれまでの働き方が、政府の「働き方改革」で劇的に変化するかもしれません。

 

AI、ロボットの急速的波及で、人間は人間にしかできない仕事を模索していく必要があります。

 

2022年からAI、ロボットがどのような形で人間の仕事に入り込んでいくのか。2035年に仕事はどうなっていくのか。そして、すでに日本ではそれを見据えた有識者会議をしているといいます。

 

 

 

この本で書かれていることは、決して妄想ではなく現実に起こりえることだと思い、読み進めながら強い共感と危機感を覚えました。

「働き方改革」でワークライフバランスの見直しは、急速且つ確実にすすんでいくであろうし、AI、ロボットの技術の進化も急激に進み、仕事のやり方も替わっていくという筆者の予測はまさにその通りです。

 

外国人の受け入れも行い、我々日本人がするべき仕事、できる仕事が本当に選別されていく時代になるのだと思います。日本人の生き方が変わっていくことに期待感を覚える一方で、個人個人でしっかりと考えて生きていく力を身につけていかなくてはならないという筆者の警鐘を肝に銘じたいと思います。

 

自分はどう成長できたか

現在の会社に勤めて14年間と半年が経過しました。

現職では勤続7年ごと表彰式があるため、先日会社の勤続表彰式に出席した。そこには、7年勤続の社員から、14、21、28、35年勤続の社員が一同に集まっていました。

 

最近、自分の仕事(専門商社という業種)、業界(石油化学のプラント業界)に右肩上がりの成長が見込めるかというとそうでもなく、正直毎日悶々としながら仕事をしていました。

 

成長が見込まれない業界でも、業務は依然として残業が多いです。

一方で、他業界では人手不足が叫ばれており、政府は「一億層活躍社会」や「働き方改革」と銘打ってAI、ロボットと共存しながら日本人の生活をどのように変えていこうかと考えています。

 

そういう状況で悩んでいたなか、表彰式に出席し、28年、35年勤続表彰の社員の方々を見ていたとき、自分があと14、21年この会社、この業界にいるのかと想像したときに目の前が真っ暗になってしまいました。この本は会社に頼ってはいけない、自分で生きていく力、技術を身につけ、会社の存続に左右されない生き方を真剣に考える必要があるということを学ばせてくれた一冊でした。